
ゴミを止めるなら、ものすごく細かい網にすれば解決?

細かくすると空気を通す負担も増えやすいね。でも、フィルターは単純なふるいだけではないの。繊維にぶつかったり付着したりすることで、小さな粒子も捕まえる。目の粗さだけでは比べられないよ。

じゃあ、何を比べるの?

まず粉じんは、空気に混ざる細かな固体の粒のこと。圧力は、空気が面を押す力を面積あたりで表したものだよ。フィルターの前後の圧力差を見ると、その流量での通りにくさを調べられる。次の三つは、別々の物差しなんだ。
| 物差し | 何が分かる? | 比較に必要な条件 |
|---|---|---|
| 集じん効率 | 送り込んだ粉じんのうち、捕まえた割合。 | 粉じんの種類・量、空気の流量、測定方法。 |
| 吸気抵抗・圧力損失 | 空気を通すときに生じる圧力の差。 | 同じ流量で比べる。単位と測定位置も確認。 |
| 粉じん保持容量 | 所定の限界までに、どれだけ粉じんを保持できるか。 | 限界とする抵抗や、試験の終わり方。 |
流量は一定時間に流れる空気の量。効率の高い数字だけで、抵抗や寿命まで分かるわけではない。

99%と99.9%なら、ほとんど同じに見えるけど。

説明用に、同じ100グラムの粉じんを送ったとしよう。99%捕まえるなら1グラムが通過、99.9%なら0.1グラムが通過。差は0.9ポイントでも、通過量は10倍違うよ。これは計算の例で、特定製品の実測ではないからね。

「止めた割合」の残りを見るのか。でも抵抗も低くしたいなら、ゴミを通すしかない?

同じろ材でも、働く面積を増やせる。入口を一つだけにせず、たくさん並べるイメージだね。同じ総流量を広い面積へ分けると、面積あたりの流れを抑えられる。折りひだは、限られた箱に広いろ材を収める工夫なんだ。
断面を単純化した模式図。数値・寸法・集じん性能を比較する実測図ではありません。
折りひだを広げると、同じ箱の中に広いろ材の面積を収められる。

見えている外形の面積と、広げたろ材の面積は違うんだ!

そう。ただし、ひだを詰めれば無限に良くなるわけでもない。空気が全体を使えるか、汚れたときはどうかも関係する。「低抵抗だから必ずゴミを通す」とも、「面積が広いから必ず最高」とも決めつけず、条件をそろえた試験を見よう。
ここだけ覚えよう
- 効率、抵抗、保持容量は別々の性能。
- 捕集率の小さな差でも、通過する粉じん量の差は大きいことがある。
- ろ材の面積と使い方も重要。外形や材質だけでは順位を決められない。
わかったか、確かめよう
同じ試験で100gを送り、Aが99%、Bが99.9%を捕まえた。通過量は何倍違う? それだけで車の出力も比べられる?
自分の言葉で考えてから、答えを開いてみよう。
この回の出典・参考資料
- Donaldson|集じん効率の測定方法 ↗
粉じんの捕集、通過量、抵抗、ISO 5011に基づく試験の考え方。
- Garrett|ターボシステムの設計 ↗
必要流量、フィルターの面積、配管、吸気条件。
制作・資料確認:CAR BOUTIQUE JOURNAL 編集部
更新 2026-09-22 · 資料確認 2026-09-22。シュナと莉奈は架空の案内役です。図の寸法や配置を整備手順として使わず、対象車の取扱説明書を確認してください。
