この記事は「オイル漏れを見つけたら最初にやること|危険サインと応急判断」をテーマに、現場での判断軸を整理します。 オイル漏れは放置すると、エンジンの損傷だけでなく、路面に油が広がって二次事故につながることもあります。 まずは安全側で動き、短時間で点検につなげるのが正解です。
CHAPTER 01
まず安全確保(最優先)
- ハザード点灯
- 交通の流れを邪魔しない場所へ移動できるなら移動
- 夜間や高速道路は特に、車外の安全な場所へ避難する(自分で潜って確認しない)
CHAPTER 02
それが本当にオイルかを見分ける(触らず目視)
車の下に液体が落ちているときは、オイル以外の可能性もあります。 ここは決め打ちしないのが大事です。
- 透明で水っぽい:エアコンの排水のことが多い
- 赤っぽい/サラサラ:ATFなどの可能性
- 茶色〜黒で粘り気:エンジンオイルの可能性
- 緑/ピンクで甘い臭い:冷却水の可能性
色や臭いの判断が難しいときは、無理に特定しません。 点検前提で動きます。
CHAPTER 03
走れる/止める判断(ここだけは迷わない)
すぐ止める(走らない)
- 油圧警告灯(赤)が点灯/点滅している
- オイルのにおいが強い、焦げ臭い、白煙が出ている
- エンジン音が明らかに変、振動が増えた
- 地面に短時間で広がるシミができる、ポタポタ垂れている
- オイル量が下限を下回っている疑いがある
この条件なら、エンジンを止めて搬送の相談が安全です。 走っていい理由がありません。
短距離で点検へ(例外的に)
- 警告灯が出ていない
- 漏れがにじむ程度で、地面に垂れない
- オイル量が規定範囲内で、異音や煙がない
この場合でも「遠出しない」「回転を上げない」「早めに点検」が条件です。 様子見で日常使用を続けるのはやめます。
CHAPTER 04
オイル量の確認(できる車だけ、無理はしない)
レベルゲージがある車は、水平な場所でエンジン停止後に少し待ってから確認します。
- ゲージを抜く
- 先端を拭く
- 奥まで差し直す
- もう一度抜いて、上限と下限の間に入っているかを見る
ゲージが無い車や、確認が不安なら無理をせず、点検に回します。
CHAPTER 05
その場でやらない方がいいこと
- オイル漏れを前提に、高速道路を走り続ける
- 漏れ止め剤を入れてごまかす(原因追跡が遠回りになりやすい)
- 下回りに潜り込む、熱い状態でエンジンルームを触る
- 直後に増し締めをしようとする(締めすぎで壊す例がある)
CHAPTER 06
どこから漏れやすいか(決め打ちせず、見当をつける)
修理費の見積もりは「どこから漏れているか」で大きく変わります。 よくあるのは次の系統です。
- バルブカバー周りのガスケット
- オイルフィルター/ドレン周り(交換直後の締め付け不良も含む)
- オイルパン周り
- ターボ車のオイルライン周り
- オイルクーラー周り
原因の確定は点検後です。 現場では記録だけ残します。
CHAPTER 07
修理先に伝えるメモ(これで診断が速くなる)
- いつから(給油後、整備後、高速走行後、雨の日など)
- どこに落ちたか(前/中央/後ろ、左右)
- 量の感覚(にじむ、点々、ポタポタ、広がる)
- におい(焦げ臭い、オイル臭い)
- 警告灯の有無
- 写真:地面のシミ、車の下回りの見える範囲、メーター
CHAPTER 08
応急でオイルを補充して移動する場合(やるならここまで)
オイル量が下限に近い、または油量警告が出ているのに、すぐ搬送できないケースもあります。 応急で補充するなら次の条件を満たします。
- 油圧警告(赤)が出ていない
- 異音、煙、焦げ臭さがない
- 補充後も、短距離で点検に向かえる
補充するときのコツ
- 取扱説明書で指定粘度を確認してから入れる(分からないなら無理しない)
- 一気に入れず、少し入れてからゲージで確認する
- 上限を超えて入れない(入れ過ぎもトラブルの原因になります)
- 補充してもすぐ減る、漏れが増えるなら、その場で中止して搬送
応急処置は「点検までつなぐため」です。 普段使いに戻すための方法ではありません。
CHAPTER 09
オイル漏れとオイル消費は別物(見え方が違う)
- 漏れ:地面にシミができる、エンジン下回りが濡れる、駐車場所に跡が残る
- 消費:シミが出ないのに減る。排気が青っぽい、加速時ににおいが強いことがある
見え方が違うので、整備に伝えるときも分けて話すと診断が早いです。
CHAPTER 10
修理先に行く前にやらない方がいいこと
- エンジンルームを洗剤で洗う(漏れ場所の手がかりが消える)
- 漏れ箇所にスプレーやシール剤を吹く(同じく原因追跡が遠回りになる)
CHAPTER 11
ロードサービスを呼ぶ目安
- 警告灯が出ている
- 漏れが明らかに大きい
- 自宅や工場まで短距離でも不安がある
この場合は、保険付帯やJAFなどで搬送を検討します。 無理に走って被害を増やすのが一番もったいないです。
CHAPTER 12
よくある質問
駐車場に1滴だけ落ちていた。すぐ修理が必要?
1回だけなら断定できません。 ただ、同じ場所に繰り返し跡が残るなら点検した方がいいです。 早い段階で直せる漏れほど、工賃も部品代も小さく済みやすいです。
走行中に油のにおいがする
マフラーや高温部に付着して焼けている可能性があります。 においが強い、煙が出るなら走らず停車が安全です。
オイル交換した直後から漏れっぽい
ドレンボルトやフィルター周りの締め付け、パッキンの入れ忘れなど、作業起因もあり得ます。 早めに作業した店へ戻して確認します。
下回りが濡れているが、シミができない
走行風で広がっていることがあります。 乾いているように見えても、実際は漏れているケースがあるので、写真を撮って点検で見てもらうのが確実です。
CHAPTER 13
まとめ
- オイル漏れは量と警告灯で判断。赤警告や大きな漏れは走らない。
- 例外的に走るのは、警告灯なし、にじみ程度、オイル量が範囲内で、短距離で点検に向かうときだけ。
- 写真とメモを残して、早めに点検へつなげる。



