
同じくらいの音量でも、「ボーッ」と「シャーッ」では印象が違うよね。dBの数字だけじゃ分からないの?

そこで周波数を見るよ。1秒に何回振動するかをHzで表すの。たとえば100 Hzは1秒に100周期。実際の音にはいろいろな周波数成分が混ざっていて、その分布も音色に関わるんだ。

波の高さが音圧で、波の繰り返しの速さが周波数。別々に見られるんだね。

そう。時間の波形だけでなく、どの周波数帯にどれだけ含まれるかを見ると、総合レベル1つでは見えなかった違いを調べられる。ただし、周波数分析の帯域幅や重み付けもそろえる必要があるよ。
- 時間の波形
横軸:時間。縦軸:音圧。音の変動を追う。
- 周波数の分布
横軸:周波数。各帯域に含まれる成分を比べる。
- 重み付けと評価量
周波数ごとの扱いと時間の集計方法を指定して、数値にまとめる。
分析の見方を示す概念図。別のグラフを比べる際には、帯域幅、単位、周波数・時間重み付けを確認する。

よく見るdB(A)のAも、周波数に関係するの?

A特性という周波数重み付けを表すよ。低い周波数の成分を強く減らすなど、周波数ごとに扱いが違う。低音の成分が変わっても、A特性の総合値だけでは差が目立たない場合があるの。
| 表記 | 扱い | 比較するときの注意 |
|---|---|---|
| A特性 | 周波数ごとに重みを変え、低周波を強く減衰 | 低音の成分や音色を総合値だけで判断しない |
| C特性 | A特性とは異なる周波数重み付け | A特性の値と設定を混ぜて比較しない |
| Z特性 | 規定範囲でほぼ平たんな周波数特性 | 計器の周波数範囲やその他の設定も確認する |
dBは単位、A・C・Zは周波数重み付けの指定。教材ではA特性音圧レベルL_A[dB]のように、量の名前も一緒に読む。

A特性が耳に関係するなら、Aの数字が同じ音は同じように聞こえる?

同じとは限らないよ。耳で感じる大きさや不快さには、周波数の分布、時間変化、聴く状況も関わる。A特性は決められた重み付けで、耳の感じ方すべてを再現する装置ではないんだ。
ここだけ覚えよう
- 周波数Hzは波の繰り返しの速さ。音圧の大きさと分けて見る。
- A特性の総合値だけで、周波数分布や音色の一致は分からない。
- A・C・Zの別と時間の集計方法を確認してから比較する。
わかったか、確かめよう
A特性の総合レベルが同じ2つの音なら、低音の成分も同じ?
自分の言葉で考えてから、答えを開いてみよう。
答えと理由を見る
同じとは限らない。総合値は各周波数成分を重み付けしてまとめた値なので、異なる分布でも同じ数値になり得る。低音を比較したいなら、周波数分析の結果とその測定条件も見る。
迷ったら「同じdBなのに、音の印象が違うのは?」を読み直す →この回の出典・参考資料
- 小野測器|音の大きさ・高さ・音色 ↗
物理的なレベルと主観的な大きさの違い。周波数や持続時間による違い。
- 小野測器|周波数重み付けと時間重み付け ↗
A・C・Z特性とF・S時間重み付け。Fは時定数125 msの指数時間重み付け。
- 小野測器|騒音レベルと等価騒音レベル ↗
L_AFなどの添字、区間のエネルギー平均を表すL_Aeq,T。
- RION|音響振動テクニカルノート106(PDF) ↗
第1.2・1.4節の周波数、実効値、正弦波のpeakとRMSを参照。共通する波形数学の資料で、自動車の検査基準ではない。
制作・資料確認:CAR BOUTIQUE JOURNAL 編集部
更新 2026-09-22 · 資料確認 2026-09-22。シュナと莉奈は架空の案内役です。図の寸法や配置を整備手順として使わず、対象車の取扱説明書を確認してください。
