
カタログで90 dBと93 dBを見たよ。3しか違わないなら、ほとんど同じ?

dBは普通の目盛りと違って、比を対数で表す尺度なの。まず音圧は、空気の圧力が周りの圧力からどれだけ変動するかで、単位はPa。音圧レベルは、その実効値を基準と比べたdBの値だよ。実効値の作り方は第4回で図にするね。

Paで表す音圧と、dBで表すレベルは、書き方が違うだけではないんだね。

そう。空気中の基準音圧は20 μPa。音圧の実効値をpとすると、Lp=20 log₁₀(p ÷ 20 μPa)。差だけなら20 log₁₀(p₂ ÷ p₁)だから、実効値が2倍なら約6.02 dB上がるよ。0 dBも無音ではなく、基準と等しいという意味なんだ。
説明用の仮定データ。実車の測定値ではない。Lp=20 log₁₀(p_rms/20 μPa)で計算し、小数第2位に丸めた。A特性や聴感の比較を表すグラフではない。
横軸:音圧の実効値 p_rms [Pa](各点で2倍)。点は各条件の値を示し、線は点同士を結んでいます。
| 音圧の実効値 p_rms [Pa](各点で2倍) | 基準20 μPaからの計算値 |
|---|---|
| 0.25 Pa | 81.94 |
| 0.50 Pa | 87.96 |
| 1.00 Pa | 93.98 |
| 2.00 Pa | 100 |

じゃあ「2つの音を足すと3 dB増える」って話は、間違い?

条件が違うの。同じレベルで、互いの波形が相関していない2つの音なら、圧力の二乗平均が2倍になって約3.01 dB増える。同じ波形が同位相で重なるなら圧力が2倍なので約6.02 dB。排気口が2本というだけでは、どちらとも決められないよ。
| 条件 | レベル差 | 読み方 |
|---|---|---|
| 音圧の実効値が2倍 | 約+6.02 dB | 20 log₁₀(2)で計算 |
| 同レベルの非相関音を2つ合成 | 約+3.01 dB | 二乗平均値が2倍 |
| 耳に2倍大きく感じる | 上の2式だけでは決まらない | 周波数や持続時間なども関係する |
非相関とは、合成時の波形同士の積の平均がゼロになる条件。一般の合成では位相による強め合い・打ち消しも考える。

数字が分かれば、耳にどれくらい大きく聞こえるかも計算できると思ってた。

聞こえ方には音の高さや続く時間も関わるから、圧力2倍をそのまま体感2倍とは言えないの。まず同じ測定方法の数値か確認してから差を読む。この順番が大事だね。
ここだけ覚えよう
- 音圧はPa、音圧レベルは基準に対する対数でdBを使う。
- 音圧の実効値2倍は約+6 dB。非相関の同レベル音2つの合成は約+3 dB。
- 物理量の比と、人が感じる大きさの比を同一視しない。
わかったか、確かめよう
90 dBの非相関な音を同じ測定点で2つ合成すると180 dBになる?
自分の言葉で考えてから、答えを開いてみよう。
答えと理由を見る
ならない。dBの数字をそのまま足さず、二乗平均値を足して対数へ戻す。同じレベルの非相関音なら約3.01 dB増えるため、約93.01 dBになる。位相のそろった音には、この条件のまま適用できない。
迷ったら「3 dB違うと、どれくらい違う?」を読み直す →この回の出典・参考資料
- 小野測器|音圧レベルとデシベル ↗
空気中の基準音圧20 μPa、音圧の実効値と音圧レベルの関係。
- 小野測器|音の大きさ・高さ・音色 ↗
物理的なレベルと主観的な大きさの違い。周波数や持続時間による違い。
- UNSW|音の加算と位相の解説 ↗
非相関の音の合成と、同位相の波形の合成で結果が異なることを確認。
- 小野測器|騒音レベルの合成と平均 ↗
レベルの合成を、二乗値・エネルギーの加算へ戻して考える方法。
制作・資料確認:CAR BOUTIQUE JOURNAL 編集部
更新 2026-09-22 · 資料確認 2026-09-22。シュナと莉奈は架空の案内役です。図の寸法や配置を整備手順として使わず、対象車の取扱説明書を確認してください。
